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EIJYO COLLEGE SUMMIT 2022 開催!
2023年2月22日、「新世代エイジョカレッジ(エイカレ) サミット2022」を開催しました。

エイカレ2022テーマ 〜新たな顧客価値の創造〜

 
2022年度のエイカレは、営業職が最も重視すべき「顧客価値」にテーマを定めました。
この激しい変化の時代にあって、自分たちは顧客に対してどんな価値を提供できるのか。現場からどんな変革を起こせるのか。1180名の営業女性(エイジョ)が、実証実験を通して考え抜きました。
 
プロジェクトの総決算となるエイカレサミット2022では、ファイナリスト4チームの最終プレゼンテーションとアワード表彰が行われたほか、株式会社morich代表取締役の森本千賀子氏に特別ゲストとして講演していただきました。
 
 

 
 

エイカレ2022 ファイナリスト プレゼンテーション

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参加13チームの中から、事前審査にて選出されたファイナリスト4チームが、オンラインにて最終プレゼンテーションを実施。大賞と審査員特別賞が決定しました。
 


エイカレ2022 大賞
中外製薬株式会社
「チームFM」
小川優さん、田頭沙也加さん、武佳奈子さん、原口歩美さん

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大賞を受賞したのはマネジャー2人体制に取り組んだ中外製薬株式会社「チームFM」です。
 
マネジャーを目指したい気持ちはあるものの、MRとして朝の取引先訪問や夜の講演会開催等があることから「時間制約のある人財、例えば子育て中の社員はキャリア構築を諦めなくてはならないのでは」という不安を感じていたメンバー。
一方で、コロナ禍の面談制限やオンライン化、医師の働き方改革や医療課題の複雑化といった医療業界の環境変化もあり、マネジャー業務の重要性、難易度はさらに高まっています。
2人体制をとって補完し合えれば、人財育成の機会や医療課題に取り組む時間を増やすことができ、顧客に価値提供できるのでは、と考えたのが実験の端緒でした。
 
具体的には、投票によって男女合わせて12人のFM(フレキシブル・マネジャー)を選出。彼らの成長につながる業務として抽出した「営業同行・フィードバック」や「チームマネジメント」などを1か月間担当してもらいました。
実験終了後、FM体験者の75%が「チームマネジメントを考える機会になった」と回答。マネジャー就任への心理的ハードルが下がったという結果も得られました。元々のマネジャーが課題解決に取り組む時間の増加、MRの顧客ニーズ把握の向上にもつながっています。
マネジャーの負担軽減、登用への不安解消といった注目度の高いテーマからか、企業審査員からも多くの質問が寄せられました。
 
特別審査員・佐藤博樹教授(中央大学大学院 戦略経営研究科)は、「マネジャーの働き方という大事なテーマを正面から取り上げた初めての実験。皆さんがマネジャーになりやすくする、というだけでなく、多忙なマネジャー自身が創造的な仕事、少し先の課題に時間を割けるようになる、次世代人材の育成になる、という点も考えられ、大変価値がある。今後、恒常化できるように取り組んでほしい」と授賞理由をコメントしました。
 
チームリーダー・小川 優さん
「自分たちの想いをエイジョカレッジで体現できました。周囲の協力がなければ成し得なかった実験であり、大賞という形で皆様に恩返しできたことを嬉しく思っております」


エイカレ2022 審査員特別賞

日本イーライリリー株式会社
「サステナリリー」
平手知子さん、大石真愛さん、岡山瑞葉さん、町田冴香さん、山口祐加子さん

 

 
 
審査員特別賞は「サステナリリー」。
カスタ myDrでスーパー営業になる!と題した実証実験を行いました。
言われたことだけを実行し、自分の経験に固執する「がむしゃら営業」を壊し、自ら柔軟に考え、顧客にピッタリの提案ができる「スーパー営業」への転換に挑むというものです。
 
実験では、顧客タイプ、チャネル、提案方法という 3つの切り口に着目。成功事例のヒアリングから要素を抽出し、それらを組み合わせるフレームワークを作りました。
結果、「特別感がある」など、有益な提案だったと感じた顧客は 94%。前年同月を上回る実績にもつながりました。何より、活動効率の向上や 11日あたり約 70分の労働時間の削減といった、労働生産性向上は大きな成果です。
成功事例の分析に AIを活用することでより良い提案の創出、サステナブルな営業活動につながるという未来への提言にもなりました。
 
特別審査員、川村美穂氏 (経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室 室長 )からは「営業という職の意義をしっかりと考え抜いた提案。業務の効率化と質の向上を両立しており、あらゆる職種への汎用性がある。今後、ビッグデータの活用、人の介在意義の付加という未来への広がりも感じられ、素晴らしい」と授賞理由が説明されました。
 
チームリーダー・平手知子さん
「価値を提供し、顧客に求められ続ける営業になりたいと5人で本当に努力しました。特別賞には悔しい気持ちもありますが、ここまで来られたのは多くの方の支えがあったからだと思います。ありがとうございました」

ファイナリスト

株式会社イトーキ
明日の「働く」を、デザインする
社内コミュニティを増やし、「営業スキルの差」がある、という当たり前を壊す
田中久瑠美さん、明河美咲さん、岡田水希さん、金本真奈さん、小針あきのさん、近藤結さん、谷嶋明澄さん


株式会社スタッフサービス
KAERU

1か月間毎日残業ゼロで、営業のモチベーションアップへ
浅井美涼さん、池上絵里さん、飯島実紀さん、太田栞里さん、前原生奈さん


今年度は「人」に焦点をあてた実証実験が多く見られましたが、DX化、オンライン化や課題の複雑化といった「営業の今」を映し出すものが目立った一方で、残業や働き方といった「古くて、新しい」課題に取り組んだチームもあり、「女性」「営業」の枠を飛び出した変革の一歩を強く感じました。
 

審査員

  • 佐藤博樹氏 中央大学大学院 戦略経営研究科教授

  • 白河桃子氏 相模女子大学大学院 特任教授
          昭和女子大学 客員教授
          東京大学大学院情報学環 客員研究員
          ジャーナリスト
          作家

  • 太田彩子氏 一般社団法人 営業部女子課の会 代表理事 兼 Founder
          株式会社ベレフェクト代表取締役

  • 浜田敬子氏 ジャーナリスト
          前BUSINESS INSIDER JAPAN 統括編集長
          AERA元編集長

  • 川村美穂氏 経済産業省経済産業政策局 経済社会政策室長

  • 今期エイカレ参加企業 各社役員 

 

総評

「皆さんが取り組んでいるテーマは女性だけのものではありません。マネジメント、コミュニケーション、育成など、日本企業が解決すべき重要な課題に取り組んでいます。今後、管理職、非管理職、性別問わず、多くの人を巻き込んで古いOSを変えてください」
(佐藤博樹教授)
 

審査基準

  1. 破壊と創造:営業の当たり前について、課題を適切に把握し、破壊と創造にチャレンジしている
  2. 労働生産性:実験開始前後/前年同月比で定量的に比較し、労働生産性が落ちていない
  3. 顧客価値: より高い顧客価値の提供が出来たか・その可能性があるか
  4. 巻き込み力:個人だけではなく上司や組織等のサポートが得られている
  5. 汎用性がある:組織、業界を超えて全体に広がりうる

EXPERIMENT SUMMARY  実証実験一覧

中外製薬株式会社 ②
大賞受賞

チームFM


1チームにマネジャーは1人という当たり前を破壊し、2人目のフレキシブルマネジャー(FM)を登用する実験を実施。マネジャーを2人にすることにより、上司の同行回数が飛躍的に上昇。
またグループの壁を越えた同行により、MRにとって広い視野を持つことにつながり、顧客により質の高い情報を提供できるという結果となった。
また、FMがマネジャー職を経験することにより、マネジメントについて考える機会となり、マネジャー育成の強化にもつながった。

日本イーライリリー株式会社 ②
審査員特別賞受賞

サステナリリー


情報があふれている現代では、インターネット経由ではなく再び営業からの情報提供を顧客から求められる。
顧客毎に適した提案を可能にするため、顧客タイプ・チャネル・提案方法で整理したフレームワーク「カスタmyDr」を作成。
カスタmyDrを用いて、営業自身が考え、顧客のタイプに合わせた提案を実施し、「がむしゃら営業」な受け身・固定化した営業スタイルを破壊した。そして自律して考える習慣を作るきっかけとなった。

株式会社イトーキ

明日の「働く」を、
デザインする。


働き方が多様化し「営業スキルの個人・組織の差」という課題に対し①営業スキルの共有②営業のサポート体制を構築③部門を超えた社内コミュニティを増やす実証実験を実施。社内コミュニティを増やす事で、チーム外にも相談し、課題だった「悩む時間」を解決。結果、営業の心理的ストレスが56%→44%に改善し、営業の働きやすさとモチベーション向上にも影響。また実験によりこれまで以上の顧客理解や顧客の期待以上の付加価値のある提案が創出。

株式会社スタッフサービス ①
ファイナリスト

KAERU


人材業界での営業自身のモチベーションを高めるため、1カ月間毎日残業ゼロで帰宅。
「モチベーションが高まるタイミング」にご褒美として回せるガチャガチャを設置する実験を実施。
結果モチベーションが高まったと回答した人が全体の83%、契約成約数については実験前と比べ約150%上昇した。
また、営業手法を「重点顧客を決めてアクションする営業」に変えたことで、重点顧客との関係性がより深まり、顧客を増やすことに成功した。

協和キリン株式会社

リンク∞スタート


一般に、コロナ禍においてコミュニケーションが希薄となったことで、若手社員(3~6年目)がキャリアに対して不安・孤独感を抱いた結果、離職率の上昇等が懸念される。
協和キリン株式会社では、上記課題解決のため、自己分析・他己分析・1on1を実施し、モヤモヤ度が27.6%→17.2%へ低下した。

その結果、仕事に対するモチベーション向上、自己肯定感向上、労働生産性向上に繋がった。更に今後、セカンドキャリアを考える50代への施策展開も期待される。

コニカミノルタジャパン株式会社

あみだ


紙の価値を再認識して新たな活用方法を提案するため、①上司から部下へのメッセージ②業務連絡③アイデア創出という3つの場面で、手書き/印刷物/メールの3つの媒体で感情/記憶/連想性の観点で変化が生じるかを調査。

「感情」に最も響くのは手書きであり、「連想性」は手書きが他よりも10倍以上高かった。「紙はアナログで古い手法である」という概念を破壊することで、複合機の営業の際に、ペーパーレス化の話から「紙が必要な場面」を伝えることが可能になった。

株式会社スタッフサービス ②

いぇい


就業初期の派遣スタッフとの接点を増やし関係構築を行う「初期フォロー徹底PJ」、メール署名欄に営業時間と有給休暇を記載し、就業時間外の対応を減らす「営業時間&有休周知PJ」を実施。

初期フォローの徹底により業務遂行に必要な情報を先回りして提供できたので、派遣スタッフからの連絡が減ったと約半数が実感。
派遣スタッフとの関係性が構築できた。

中外製薬株式会社 ①

JX ~ジブントランスフォーメーション~


社内で培われる以外のスキルを身に着けるため、叶えたい目標を立て、スキルを習得する時間を確保するため、予め一日あたりの勤務時間、または勤務日数を3つのコースから選択し、時間革命を起こし業務を効率化する実証実験を実施。
結果、残業時間が削減でき、時間と心に余裕を持て、面談で顧客の気持ちを汲み取れるようになった。また社内研修以外の自己啓発を行い知識をつけることにより、顧客との新たなコミュニケーションが可能になり信頼関係が向上した。

日本イーライリリー株式会社 ①

Lilly palette


自律型MRによって顧客からの信頼を積み重ねるべく、営業のスキルアップを目的としたMR同士の情報共有WEBサイト『Lilly Salon』を立ち上げ、MRの仕事に対する受け身な姿勢を破壊し、自律型MRの創造を目指した。

学びを活動に取り入れることで自身の枠が広がり顧客との関係性が向上、MRのモチベーションアップにもつながるなど、MR自身が変化する一助となった。

日本製紙クレシア株式会社

クレシアで、ずっと。
~ 長持ちSHINE(シャイン)! ~ 


顧客=社員と捉え、社員の満足度を高めるべく、初期配属された営業本部内でのみのキャリア形成がなされるという当たり前を崩すため、営業本部の"部門間シャッフル(他部署経験)"という研修制度を導入。
各部署での業務内容を把握し、他部署の商談に同行し現場のニーズを理解することにより、新たな商品の導入につなげた。また参加者の94%が「キャリアプランが広がった」と回答した。

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社

FANTASTIC4


様々な環境変化に伴い顧客とのタッチポイントが減り、顧客の課題明確化がしづらくなっている。

社内または同業者に相談するという当たり前がある中、他業界の営業活動を知る「他業界交流オンラインサロン」を実施。

サロンで得た気づきを実施し、面会困難先へのタッチポイントが40%向上し、顧客のニーズに合わせた面会提案ができた。

パナソニック コネクト株式会社

P!COme True


顧客のありたい姿を把握し、最適な解決策をスピード感をもって共創するためOODAループ化へ挑戦。3つの取組みを実施。
①顧客接点と情報収集を増やすため顧客との気軽なコミュニケーションツール「共創箱」を設置
②「だれもが”デキる”営業」になる為に、自己・相互理解をし自分に合った営業の型をつくるワークショップを実施
③「褒める文化づくり(ちょこフィー)」を取り入れ、こまめにフィードバックし合いモチベーション維持に活用。

三菱地所プロパティマネジメント株式会社

自分デザインはじめました


価値観の多様化や情報過多な中、最適かつ多角的な提案を顧客から求められる。
ニーズに応えるため、業務を効率化し、月2~4日の能力開発デー「経験値アップDAY」を設定。
営業に活用できる経験や知識を自主的に考え、業務時間中に経験値アップDAYに実施、その学び・気づきを全社的に情報発信した。
体験から顧客への提案内容の向上に繋がった。

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