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エイカレ2020・参加企業に聞く~コロナ禍、エイカレに参加する意義とは~

 
2020年度、新世代エイジョカレッジは10月に開催したフォーラムからスタートしました。
すでに参加企業各社のエイジョは「Withコロナ時代の次世代型営業モデルの創出」に向けた実証実験を着々と進めています。
 
そうした参加企業の中から、エイカレに今年度初めて参加した株式会社両備システムズと、1年ぶり3回目の参加となる帝人株式会社の事務局に、エイカレへの参加意義と実証実験を進めるエイジョ達の様子についてお話を伺いました。
 
 
※事務局とは、各参加企業の人事ご担当、ダイバーシティ推進ご担当、営業企画・人事等の方々です。エイカレ参加の準備や参加者の選抜、企業によってはエイジョに伴走されることもあります。


異職種混合の若手チームで挑む初のエイカレ
「自分でも会社を動かせる」を体感・経験し、その感覚を獲得して欲しい

 
株式会社両備システムズ
経営推進本部 総務・人財統括部 人財戦略部 人財開発グループ
三宅 生子 氏

 

Q.エイカレへの参加を決められた理由をお聞かせください

 
実は、私自身が5年前までエイジョ(女性営業職)でした。組織変革を目指して現部署へ異動したこともあり、数年前から「いつかエイカレにエントリーしたい」と思っていたのですが、岡山に本社を構える弊社にとっては、開催地が東京であることがハードルでありました。そんな中、コロナ禍の今年はエイカレ自体がオンライン開催となったので、「今しかない!」と思い立ち、古巣の営業部門へ掛け合ってエントリーを決めました。
 
エイカレへの参加目的は、他社異業種のエイジョとの交流を通じて視野を拡大させること、課題設定や課題解決スキル等の習得することなど、エイジョ自身の人間力そのものを向上させることです。さらに、他社異業種のエイジョの多様なキャリアに触れることで、弊社の中ではマイノリティである「エイジョ」のキャリア・ロールモデルを発達させたいと考えています。また、20201月に6社が統合したばかりの弊社の「組織変革」を、実証実験を通じてエイジョが牽引していくことも期待しています。
 
エイカレに参加することで、エイジョだけでなく実証実験で巻き込まれていく多くの社員達に向けても、新しいことにチャレンジしていく流れが波及していくのではないかと予想しています。エイカレをきっかけに、社内全体へ「変革の風土」を醸成していきたいと思っています。
  


 

Q.実際にエイカレがスタートし、エイジョにはどのような変化がありましたか

 
弊社は女性営業職の絶対数が少ないため、フロント営業職だけでなく、営業アシスタントやマーケティング担当も含めた入社 35年目の若手5名でチームを編成しています。若いうちに他社異業種のビジネスパーソンと交流することは、仕事だけでなくキャリア形成にもとても有益な機会になるだろうと思う一方で、経験不足・スキル不足でチームワーク自体がうまくいくだろうかという不安もありました。
 
しかし、私の不安をよそに、オンライン開催であった2日間のフォーラムをきっかけにして、エイジョは明らかに変わりました。他社異業種のエイジョの皆さんと交流を通じて、今まで知らなかった様々なキャリアモデルに触れることができ、視野も広がったようです。また、「この舞台で発表するんだ!」という覚悟も決まったのだと思います。
 
オンライン開催なので、モチベーションがどこまで上がるかということも心配していたのですが、フォーラム参加後の変化は予想以上でした。
 
とにかく行動力とスピード感があり、自分たちで上司を集めて役員にも直接説明を行いました。さらに、より多くのステークホルダーを巻き込むための説明動画も作成しています。現場の上司からも、 「目の色が変わった」「楽しみながら積極的に変革にチャレンジしている」「当たり前をぶち壊す気概が伝わってくる」という声が届いて、私自身もここまでやれるのかと驚いています。
 
普段は全く違う仕事をする異職種混合チームであるため、最初はお互いの課題をお互いが理解するところでも苦労している様子でしたが、混沌から逃げずに対話を重ねていく中で、本質的な課題を見つけることができたようです。異職種のメンバー構成は、様々な視点から本質を捉えることに有利に働くのかもしれません。
 
もともと素質を持っていたのだと思いますが、それぞれのエイジョのパワーのベクトルが同じ方向に揃うことで、圧倒的な行動力に繋がっているようです。今では完全に自走しているので、事務局の私の方が圧倒されています。
 
 

 

Q.実証実験を通じて期待することをお聞かせください

 
エイジョ自身が自ら問題提起をして、誰かが課題を解決してくれるのを待つのではなく、自らが動いて変えていくという体験をすること。そして、論理的な説明を行いながら、ステークホルダーの誰をどのように巻き込んでいくか、どのようなやり方なら動かせるのかということを経験してもらいたいと思っています。
 
何かを変えるには、誰よりも考えつくす熱量が必要です。変革は1人ではできませんから、熱意を持って周りを動かしていく体験を通じて、自ら一歩踏み出せば、周りも動いてくれる、応援してくれるということも学んでほしいと願っています。
 
すでにエイジョたちは多くの人を上手に巻き込んでいます。エイジョの上司がそれとなく資料をチェックし、オブザーブをしてくれているようで、参考書籍をエイジョに渡す上司まで出てきました。
 
熱意を持って動けば周りも協力してくれるという状況を、私自身も目の当たりにして、うちの会社の人たちは本当に良い方々だなと改めて思ったりしています。エイジョだけでなく、その姿を見ている社員にも大きな気づきがあることは間違いありません。
 
実証実験の設定テーマから考えると、1か月間で評価をすることは非常に難しいと感じていますが、実験終了後も「エイジョ」が中心となって「変革」を継続していってほしいと考えています。
 
ニューノーマル時代のビジネスでは、「エイジョ」が当社を牽引するビジネスリーダーとなり、様々なことにチャレンジし、会社の発展に大きく寄与すると確信しています。

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新しい営業スタイルの確立は全社ミッション
変革創出に挑む若手エイジョをサポーターが支える

 
帝人株式会社 
人事部労政グループ・業務変革推進室 森上 正和氏
グローバルダイバーシティ&インクルージョン推進室 下久保 由美子氏
 
 

Q.コロナ禍の今年、エイカレに参加を決められた理由を教えてください

 

帝人株式会社  人事部労政グループ・業務変革推進室 森上 正和氏

 
森上氏:
以前からエイカレの取り組みはとても良いものだと考えていました。
コロナ禍の今年は、研修はカリキュラムの組み直しや開催・参加自体の中止等、大幅な見直しを余儀なくされた、なかなか難しい状況ではありましたが、一方で、会社全体として「新しい営業スタイルを作っていかなければならない」という問題意識はありました。今年度のエイカレのテーマ「Withコロナ時代の次世代型営業モデルの創出」は、まさにその全社的な問題意識にズバッと入ってくるものだったので、参加を決めました。
 
また、弊社の中では女性営業職は人数がとても少ないのですが、何か新しいことを考えていこうとした時に、そういったマイノリティからの方が新しい考え方が生まれやすいのではないかという期待もあり、女性営業が変革を生み出していく「エイカレ」にエントリーをしております。
 
下久保氏:
これまでエイカレは、女性活躍推進・ダイバーシティ推進組織で事務局を担っていましたが、今年度は森上の所属する業務変革推進室とタッグを組みました。新しい営業スタイルを作っていくことだけでなく、社員の働き方そのものを変革していくという意識で取り組んでいます。そういった意味では、これまでの参加経緯と少しスタンスを変えての参加になっていると感じています。
 
 


Q.初のオンライン開催となった今年度のエイカレ・フォーラムはいかがでしたか

 
下久保氏:様々な工夫があったので、参加したエイジョからはとても良かったとの感想を聞いております。
 
例えば、共感や賛成の気持ちをハートマークが湧き出るような動きで送れる機能に、エイジョはとても盛り上がっていました。 100人を超える人数がリモートから参加する場の中で、会場の一体感のような雰囲気を味わえたようで、オンラインならではの良さを感じたのだと思います。
 
もちろんリアルにはリアルの良さがあると思いますが、弊社はオンライン開催だったからこそ、 全国各地からエイジョをアサインすることができました。
 
森上氏:
我々自身もオンライン研修のようなものを主催することがあるのですが、参加者が多いオンラインイベントは、参加者の温度感が本当に掴みにくいのですよね。
 
今回のフォーラムは、頻繁に参加者の反応を聞いたり、考えをスケッチブックに書いて見せあったりと、インタラクティブなやり取りがたくさん入っていたので、「みんなが参加している」という形を上手に作っていたと感じます。
 
下久保氏:エイジョたちの手元へ事前に『エイカレ特製 BOX』が届いたことも、彼女達のモチベーションを高めたようですよ。
 
 

帝人株式会社 グローバルダイバーシティ&インクルージョン推進室 下久保 由美子氏

 


Q.オンライン開催のおかげで全国から参加できるようになったとのことですが、今年はどのようなエイジョを選抜されましたか?

 
下久保氏:
今年は、ヘルスケア部門とマテリアル部門から2チームをエントリーさせてもらっています。森上も私も両方のチームに関わってはいるのですが、主担当を分けて担当しています。私が担当するヘルスケアのチームは、全国の支店から手挙げ制で参加者を募集しました。
 
「もしかしたら、そんなに手が挙がらないかも?」という心配もしていましたが、無事に全国の若手を中心としたエイジョが集まりました。
 
森上氏:
僕が担当するマテリアル部門では、営業の女性比率がヘルスケアよりもさらに低いんですよね。従って、対象者がかなり限定されていました。さらに、それぞれのエイジョが扱っている商材が全く異なるため、同じ社内の人間同士ではありますが、メンバー全員が「初めまして」に近い顔ぶれのチームで編成されています。
 
そんな事情もあり、最初はメンバー同士の手探り感がすごかったのですが、フォーラムを終えて実際にチームが走り出し、今ではすっかり仲良くなっています。
 
あまり交流する機会がなかった社内のエイジョたちがつながることで、今まで誰にも相談できなかった悩みなどを共有することもできるようになったようで、メンバー同士の結びつきがとても強くなったと感じています。今後社内の2チームでの交流の場も持とうと思っています。
 


Q.エイジョの変化と、彼女たちに期待していることを教えてください

 
森上氏:
まだ始まって間もないのですが、実はすでに、メンバーの上司から「エイカレに参加してすごく成長した」という声が届いています。
 
今回参加しているエイジョ達は若手が中心なので、営業機能としてあまり多くの決定権を持っていないメンバーです。それゆえ、日々の業務の中では、自分たちが物事を動かしていくような機会はあまりなかったと思います。
 
しかし、エイカレの中に入ると、自分たちが動かなければ何も始まらないし、実証実験にはタイトな期限も切られているので、やらざるを得ない状況に置かれますよね。この環境の中だからこそ、この短期間に「自ら動く」というエイジョ達自身の意識変化が起こったのではないかなと推測しています。
 
下久保氏:
今年は、エイジョの取り組みをサポートしていく「エイジョ・サポーターというメンバーを、エイジョとは別に募集してアサインしています。そのサポーターの中には、以前エイカレに参加したエイジョOBも参加しておりまして、若手メンバーで構成されている今期のエイジョを、私たち事務局だけでなく会社全体で支えていく体制を作っています。
 
これが、社内を巻き込んでいく仕組みとしてもとても機能しておりまして、エイジョ達にとっては心強いサポートになっていると思います。また、応援する側にも意義があると感じていて、エイカレの取り組みを通じて形成される社内人脈の繋がりが、今後、様々なところで活かされていくと期待しています。
 
森上氏:
現在エイジョたちは、「誰もがやりたいと思っていたけど、誰もやってこなかったこと」に取り組んでいますから、(言葉は悪いですが)「巻き込まれていく」社員の方も、本当に心から応援したいと思っているのではないかなと感じています。
 
実証実験を進めるにあたっては、検討や根回しが足りないなと思う点もありますが、失敗や試行錯誤を経験しながら成長してもらいたいので、事務局はあえてあまり口を出さずに見守るようにしています。
 
ありがたいことに、サポーター陣や現場の先輩・上司は、エイジョ達をとても好意的に支援してくれています。エイジョ達の成長はもちろんですが、巻き込まれていく多くの社員も、エイカレの取り組みを通じて新しい視野・視座を得ることができるだろうと期待しています。                    


エイカレ2020では、今期の最終発表となる「エイカレサミット」陪席のご案内をしております。実証実験の結果を見たい、エイジョの成長ぶりや上司のサポートがどんな形でなされたのかを見てみたい、という企業の人材育成または営業ご担当者、経営層の皆様、下記までお問い合わせください。
 
【エイカレサミット】
2021年217() オンライン開催を予定
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